エレミヤ書29章1~14節

わたし自身、あなたがたのために立てている計画をよく
知っている
──主のことば──。それはわざわいでは
なく平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望
を与えるためのものだ。
              エレミヤ書29章11節(p.1344)

序 論)エレミヤは南ユダ王国末期からバビロン捕囚の時
代に預言者として活動しました。(BC627-586年頃、約40
年間)
 バビロン捕囚の後、エレミヤは捕囚となった人たちに手
紙を書きました。(1-3)
 この章はその手紙の言葉が記されています。今回の箇所
を通して示されることは…

本 論)
1、その町のために主に祈れ
 エレミヤは捕囚の人たちに日常生活を堅実に営むことを
奨めます。(4-6)
 絶望したり争うのではなく、日常与えられた務めを着実
に果たすようにと彼らを励ましました。
 彼は通常の市民として社会生活をし(5-6)、家庭生活を
送る(6)と共にその町の平安のために祈れ、と命じました
(7)
 彼の奨めは、自分たちを捕囚民としたバビロンの人たち
のためにも祈ることを意味していました。
 このようにエレミヤは神様を信頼し、祈りつつ生活する
ことを民に勧めたのです。
 バビロンに移された人たちの中に偽預言者たちもいまし
た。彼らは、ユダヤの地への復帰の時は近いと預言してい
ました。
 エレミヤはそのような偽預言者や占い師たちの言葉に惑
わされないようにと警告します。(8-9)
 捕囚に遭っている民たちは故郷の地にすぐに帰れるので
はありません。神様は一定の期間を捕囚の時期として定め
ておられたのです。
 偽預言者たちは神様が遣わされた者ではありませんでし
た。(9)
 エレミヤは神様が遣わされた真の預言者であり、彼は
彼の言葉を信じない人たち、迫害する人たちにも神様から
のメッセージを語り続けたのです。

2、主の御計画
 エレミヤはバビロン捕囚は永遠に続くものではなく、70
年間であるとの主の言葉を伝えました。(10)
 神様は捕囚の民に約束を与え、平安と将来と希望を与え
る御計画を持っておられました。(11)
 さらにその約束と希望の実現を待ち望んで祈るようにと
語られます。(12)
 そして、神様は心を尽くしてご自身を求めなさい、と語
られます。(13)
           (エレミヤ書33章1-3節p1355)
 「あなたがたを追い散らした先…」(14)とあるように、
エルサレム陥落の前後、エジプトを始め周辺諸国に逃れた
人たちもいました。彼らも含めて、捕囚の民もやがて解放
され、ユダヤの地に帰還する時が来ることを神様は告げら
れました。(14)
 後に、エレミヤは書記のバルクと共に、エジプトに連行
されていきます。(エレミヤ書43章1-7節p1372)
 エレミヤはエジプトにあっても「主のことば」を語り
続けました。  

結 論)旧約時代のモーセやダビデのように預言者エレミ
ヤも、後に来られた救い主イエス様の「型」(主の言動を予
表する人)です。
               (マタイの福音書16章14節p33)
 主イエスは「悲しみの人」(イザヤ書53章3節p1259)
であり、エレミヤは「涙の預言者」と呼ばれています。
           (エレミヤ書9章1節(p1304)等参照)
 新しい年、主イエスやエレミヤの祈りにならい、私たち
も周りの人たちのためにとりなし、祈りながら歩んでまい
りましょう。
 神様はそれぞれの教会、私たち一人ひとりに対しても、
御計画をもって導いておられます。
 私たちにも約束のみことば(聖書のみことば)を与え、御
計画を持っておられる神様を信頼し、共に歩んでまいりま
しよう。

 (参考)
 ヨシヤ王とエレミヤ
       歴代誌 第二 35章24-25節(p813)

   ゼデキヤ王とバビロン捕囚
     列王記 第二 25章(p700)

   エホヤキン(エコンヤ)王、バビロンで釈放(BC561年)
           列王記 第二 25章27節(p702)

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