すると、ペテロが答えた、「悔い改めなさい。そして、あなたがたひとりびとりが罪のゆるしを得るために、イエス・キリストの名によって、バプテスマを受けなさい。そうすれば、あなたがたは聖霊の賜物を受けるであろう。 この約束は、われらの主なる神の召しにあずかるすべての者、すなわちあなたがたと、あなたがたの子らと、遠くの者一同とに、与えられているものである。」 使徒2章38-39節 (p.183)
序 論)
聖霊が弟子たちの上に降った日、ペテロは集まった 人々に説教しました(14-35)。彼らが十字架につけたイエスを、神は主ともキリストともされたと宣言したのです(36)。この説教を聞いた人たちの応答とペテロの勧めたことは…
1.神様の招きと約束
彼らは自分たちがどれほど大きな罪を犯してしまったかに気づきました(37)。そこで、ペテロは彼らに悔い改めてバプテスマ(洗礼)を受けるように勧めます。(38)
「悔い改める」は、「心を変える、考えを変える」という意味で、旧約ヘブライ語の「(神に)帰る、立ち戻る」という意味も含まれています。
ペテロはユダヤ人たちに、イエス様に反抗する心を180度転換して、救い主として信じ、心に受け入れることを勧めたのです。
「そうすれば聖霊の賜物を受けるであろう」(38)(口語訳) との約束が与えられました。
「そうすれば、賜物として聖霊を受けます」(新共同訳)
「そうすれば、賜物として聖霊を受けるでしょう」 (新改訳)
「そうすれば、賜物として聖霊を受けます」 (新改訳2017)
イエス・キリストは私たちがまだ何も知らなかったときに、すでに十字架と復活によって、救いのみわざを成し遂げて下さいました。そして、聖霊の導きで私たちをイエス様と出会い信じる者とされたのです。イエス様を信じ、信仰告白し洗礼を受ける者のうちに聖霊は住んで下さり、神の愛が注がれ続けるのです。
「われらの主なる神の召しにあずかるすべての者」(39)
「わたしたちの神である主が招いてくださる者ならだれにでも」(新共同訳)
今も父なる神様は、イエス様を通して、私たちを招き、救いにあずかることができるように働きかけ、導いて下さっているのです。
2.救われる人々が加えられる
ペテロの勧めを受け入れ、その日3000人ほどが洗礼を 受け、弟子の仲間に加わりました(40-41)。これらは、すべて聖霊がなされたことでした。
42節は、この最初の教会がどんなことを行っなっていたかを記しています。
第一に使徒たちの教えを堅く守りました。(42)、第二に 互いに「交わり」をなしました。キリストの恵みを共有し たのです。第三にパンを裂くこと(聖餐)をしました。第四 に祈りをしました。 「絶えず宮もうでをなし」(46)は当時はエルサレムの 神殿に集まり礼拝し、賛美し、祈っていたことを示して います。さらに「すべての人に好意をもたれていました。」 そして救われる人々が毎日、仲間に加えられていったのです。(47)
「主は救われる人々を日々仲間に加え一つにされたのである」(47 新共同訳聖書)
今も、イエス様は、聖霊によって、人々を救い続けて下さっています。
結 論)
私たちは、何かを行ったから救われたのではありません。イエス様を信じることにより「賜物として」(無代価で)救いの恵みにあずかったのです。
ペンテコステと言われるこの五旬節の日(2章1節)、 弟子たちに約束された聖霊が降り、地上に最初の教会が誕生しました。
ペンテコステの結果として、全世界に教会が生まれ、約 2000年後に私たちの教会も生まれたのです。 聖霊なくして教会は存在しません。また私たち一人ひとりも聖霊なくして、信仰の歩みをすることはできないのです。 私たちは聖霊のお働きによって、救いの恵みにあずかりました。これからも聖霊に導かれ、主イエスを信じ、従う 歩みを続けてまいりましょう。